扇風機がクソ暑いのに動かねえ
かろうじて「強」を押すと回り出すので騙し騙し使っていた(危ない)のだが、とうとう「強」でもうんともすんとも。いや、「うーん」という唸るような感じはないでもない。電気的には生きてて、物理的な抵抗がある感じ。これはモーターまわりに問題がありそう。
モノはYAMAZENのボックス型扇風機。
普通の首振り扇風機より場所取らないし軽いので好んで使っている。でも、ちょっと寿命には早くねえかな?
モデル番号等確認。YBS-B25。現行モデルがYBS-B256らしい。ウチのYBS-B25は「09年製」って書いてあったけど、多分中身ほとんど変わってないだろうね。見た目もそのまんま。
製造からほぼ10年、寿命と言えば寿命…というか、10年かよ! 買ったのついこないだだと思ったんだけど。年取ると時間の感覚がどんどん間延びしてきやがるのです。しかし別のボックス扇は25年物だけど現役で使用中だったりする。それに比べれば若輩者のこいつ、分解清掃くらいでなんとかなりそうな気がする。
ばらしてみよう
とても単純な構造。ファンモーター自体も4本のネジで簡単にばらせる。ローターも引っ張り出すだけ。
シャフトがずいぶん汚れておる。軸受けのフェルトのようなものからオイルが浸透し、回転の抵抗を減らす仕組み、らしい。しかしそのオイルが劣化してベトベトになったか、ホコリを練りこんだかしてしまい、かえって抵抗になっているようだ。錆や焼き付きはなく、このベトベトを落とすだけでよさそう。
シャフトのベトベトを落としたところ。ピカピカではないけども、指でなぞった感じ、ツルっとして抵抗ないのでこれでOK。
ベトベト落としにはホームセンターで売ってるパーツクリーナーなんかがいいでしょう。今回は、ガソリン水抜き剤を使いました。水抜き剤はIPA(イソプロピルアルコール)が主成分で、あっという間に揮発するので塗装面の脱脂なんかにはよろしいのですよ奥様。安いし、シールはがしにも使えるので、1本常備しておくとなにかと出番がある、かも。余らせそうだったら本来の使い方をすればよいですね。
そんなこんなでシャフトをきれいにしたら、軸受けの方も綿棒などを使って忘れずにきれいにし、一度仮組してスムースに回るか確認。本当はフェルトも交換したほうがいいのだろうけど、まあいいや。抵抗なく回るようなら、シャフトにリチウムグリスを塗り、元通り組み立て。グリスがなければミシン油でいいでしょう、フェルトにもしみ込むし。5-56はアカンよ、あれは一時的に固着やサビをなんとかするためのもので、あとで揮発して固まるよ。シリコンスプレーもゴミを集めて固めてしまう性質があるようです。
回る、回るぞ!
コンセントにプラグを差し込み、スイッチを入れてみると、あれ、こんなに風強かったっけ、ってくらい元気よく回るようになりました。beforeは「強」でそよ風状態だったのが、ちゃんと「強」が強風に! 今までとんでもなくストレスかけた状態で使ってたってことだ。あな恐ろし。修理というよりは簡単な整備でした。一応テスターなんかも用意したけど、工具はプラスドライバー1本で済んじゃった。
モーターの構造は首振り型でも多分同じでしょう。外から軸受にパーツクリーナーを吹いて、オイルを隙間に浸透させるだけでもイケたかもしれない。
お約束ですが、電化製品を分解して余計に壊れたり怪我したり火事になったりしても自己責任です。