ボタンを押してもトレーが出てこない!
ピンを差せ? それはわかっとるんや! 毎回やってられないから修理したいの!
買い換えたとしても数千円だけど、壊れて元々で自分で直してみます。
ポイントは3つ。"ベルトの劣化" "マグネットの負荷" "可動部の汚れ"。
レッツ分解。
組み立て前にも動作確認ができるよう、電源を用意できれば尚可です。
まずベルトを疑う
トレーを手で動かしてみて、問題なくプーリーが回ってるようなら他が原因。開かないけど普通に閉まる、ディスクが入ってるときだけ開く、といった場合はおそらくマグネット。
ゴムベルトが切れたら交換が必要。適当なサイズ(ドライブによる)の修理用ゴムベルトをなんとか手に入れるしかない。バラ売りしてなくて高い、サイズがわからなくてバクチになるって場合は、いっそ新しいドライブ買うほうがいいかも。諦める前に小さい輪ゴムをかけて試してみるのもアリ?
ゴムが伸びてプーリーが空回りしてる場合も基本は交換。伸びがわずかなら、熱収縮チューブなどでプーリーの外径を太くするという荒業もあります。
ゴムが硬くなって滑ってる場合は、油を吸わせると復活する可能性あり。ゴムベルトを外し、シリコングリスやミシン油をたっぷり塗って一晩くらい放置してみて、柔らかくなったらめっけもの。再び取り付ける前にしっかりと油をふき取るのを忘れずに。ラバープロテクタントを吹いておくとなお安心かも。
磁力に負けてる?
ディスクを入れてトレーを閉じると、ディスクの穴がスピンドルにハマり、ケース上面についている金属内蔵の円盤とスピンドルのマグネットとで挟み込み、ディスクを固定するというしくみです。
モーターのトルクが落ちたかゴムがわずかに伸びたかすると、スピンドルと円盤をくっつけている磁力に負けてしまい、トレーが出てこなくなる。ディスクが入ってるときは、ディスクの厚みの分だけスピンドルと円盤が離れているので、その分磁気吸着力が落ちてトレーが開く、というわけ。ディスクありの状態や、ケースを開けた状態でトレー開閉が全く問題ないなら、マグネットの問題でほぼ確定。
モーターのトルクはどうしようもないので、マグネットの吸着力を落とす方向でなんとかします。
ディスクが入っていないときにも、スピンドルの頭と円盤をほんの少しだけ離れるようにしてやればOK。
写真、円盤のまんなかがグレーになってるけど、これはドーナツ型に切ったダクトテープを貼り付けています。原因がここなら、なんとこれだけでトレーが出てくるようになります。別にダクトテープじゃなくてもいいけど、薄すぎると意味がないし、厚すぎてもダメ、回転中に剥がれたら悲惨。その点、適度な厚みがあり、粘着力も強力なダクトテープはおすすめです。ダクトテープは一巻持ってると、応急処置や固定やら、何かと役に立つよ。イボに貼るとイボ取れるらしいし。
汚れを取ってグリスアップ
だいたいどんな機種でも、ピックアップは2本の金属棒をレールにして前後に移動する。このレールが汚れているとピックアップがスムースに退避できず、開かなくなるってこともあります。一番疑わしいのはレールだけど、分解したついでに可動部はアルコールやパーツクリーナーと綿棒で掃除して、グリスアップしておきましょう。
もちろんピックアップレンズには下手に触らないように。グリスも、プラスチックへの攻撃性がないか、製品の注意書きをよく読んでね。
これで直らなきゃ新しいの買おうぜ!
USB給電タイプのライティングできる外付ドライブが2000円そこそこで買えるんだもの。